体育会の学生は体育教師になるしかないのか?
○○体育大学や体育学系の学部へ進学する体育学生は
ほとんどの学生が体育教師を目指します。
なぜなら、ほとんどの学生が体育教師になるために、その大学へ進んだから。
答えはシンプルです。
しかし、現実には各県や市町村の体育教師の求人倍率は例年10倍以上。
さらに体育系学部を新設する大学は増加傾向にあり、全国に80校以上存在しより一層競争率が激しさを増しているのです。
このため、体育教師を目指して5?6回受験するのも珍しい話ではなくその間はアルバイトや非常勤講師などをしながら何とか食いつなぐことになります。
憧れの職業を目指しているのですから、それくらいはしょうがないような気もします。
しかし、そうまでして受験する理由が「選択肢がないから」だとしたらどう思いますか?
実は、ザッツへ相談に来る大半の体育会の学生は、自分は何をアピールすればいいのか分からないと言います。
その理由は「体育しかやってないから」ということ。
体育系の学部で勉強したことと言えば、「運動生理学」「スポーツ栄養学」「スポーツ心理学」「スポーツコーチング理論」「保健体育教育論」などスポーツや体育教育に関連することばかりで、一般企業でどう活かせばいいのか、さっぱり分からないものばかり。
それもそのはずで、体育系の学部はそれ自体が体育教師や一流スポーツ選手を養成する機関であるため、当然と言えば当然なのです。
もちろん他の学部でも、文学部なら文学について教育を行いますし、法学部なら法律に関する教育を行うわけで、学生もそのために大学へ通っているのです。
しかし、体育系の学部の授業は、内容があまりにもマニアックすぎて、一般企業を目指す学生が不安になるのも分からなくもありません。しかも不幸なことに、一生懸命頑張ってきた部活動でさえも、一見するとビジネスとは直接関係がないため、世間からは評価される対象ではないと思い込んでいる学生も多いのです。
しかし、例えば部活動を大学4年間続けた学生であれば、大学まで競技を続けている時点で、ある程度の競技成績を収めており、小学校からずっとその競技を続けている学生なども珍しくなく、競技歴からすれば10年以上のキャリアがあります。
しかもハードなトレーニングや厳しい上下関係など、いつ辞めてもおかしくない状況下にあっても、継続できるということは並大抵の根性じゃありません。1つのことを10年以上、しかもずっと向上を目指して努力していたなんて、普通の若者には到底できないことでしょう。
しかも年々競技レベルは向上しており、ただ単純に根性で乗り切ってどうにかなるものでもありません。科学的な理論に基づいたトレーニングと計画的な栄養管理、そして試合にピークを合わせるためのストイックな生活があって、初めて勝利を手にすることができるのです。現代のスポーツは気合や根性だけでは勝てない時代に突入しており、以前にもPDCAサイクルとアスリートの関係について語りましたが、効率的なトレーニングができる能力がある人物でなければ、大学まで第一線で競技を続けることなど不可能なのです。
大学まで第一線で競技を続けていく人材は、その時点で日本一を目指したり、世界一を目指す選手の集団となります。そんな仲間と一緒に練習できたり、語り合ったりした経験は、何事にも代えがたい経験だと思いますし、そんな貴重な経験をした学生はそうはいないでしょう。
しかし、それだけの素質や経験がありながら、自分が体育系の学生であるが故、自分を何もできない人間だと思い込んでしまうのは一番不幸なことで、しかもそれが、社会にチャレンジするきっかけを失うことにつながっている現状は、変えていかなければなりません。
ザッツはそんな体育会の学生の意識を一人でも多く変えていきたい。
ザッツでは学生一人一人に向き合い、自分が大学4年間で何をやってきたのか、自分は体育人としてどんな経験をして、それを社会にどう活かせるのか。その一つ一つを拾い上げる作業を行います。そうすることで、学生が自信を取り戻し、胸を張って就職活動ができるようになるお手伝いをしています。
すばらしい素質と経験を持つ体育会の学生を一人でも多く世に送り出したい。
それが私たちザッツの願いです。
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